発煙・発火のおそれがある「VALUESTAR H」(PC-VH3007A)
発煙・発火のおそれがある「VALUESTAR H」(PC-VH3007A)
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 NECは2006年12月18日、個人向けデスクトップパソコン「VALUESTAR H」全製品の電源ユニットに不具合があり、無償で修理を実施すると発表した。対象製品は、2003年11月~2004年6月に製造した「VALUESTAR H(PC-VH3007A)」全製品と、同時期にNECのWebサイトで販売した直販専用モデル「VALUESTAR G タイプH(PC-VG11NWZEF)」全製品で、出荷台数は合計1万4600台(発表資料)。

 同社によると、原因は電源ユニット内部に使用しているコイルの材質不良。使用しているうちにコイルの温度が上昇し、この熱の影響で、コイルに近接して配置してあるコンデンサーが劣化する。コンデンサーの劣化が進むと、コンデンサーが発熱して発煙・発火に至るおそれがある。この現象による対象製品の発火事故が、2005年10月中旬と2006年11月中旬に各1件発生しているが、「パソコン本体の損傷にとどまり、ユーザーや建物への被害はなかった」(NEC)という。

 同社は対象製品のユーザーに対し、電話窓口(0120-891-218)またはWebサイトで無償修理の申し込みを受け付ける。ユーザーから対象製品を引き取り、電源ユニットを交換した上で返却する。対象製品の引き取りは2007年1月5日以降順次実施し、引き取りから返却までの所要日数は7~10日程度を見込む。NECでは、対象製品のユーザー登録を済ませているユーザーに対して郵便と電子メールで修理を呼びかけるほか、販売店から対象製品の購入者に関する情報を個人情報保護法の範囲内で提供してもらい、同様に修理を呼びかけることにしている。