GeoMation/ケータイでは,携帯電話で撮影した写真を会社のGeoMationサーバに送って表示させることができる
GeoMation/ケータイでは,携帯電話で撮影した写真を会社のGeoMationサーバに送って表示させることができる
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 日立ソフトは12月13日,GIS(地理情報システム)と携帯電話を連携させた営業支援/設備管理ツール「GeoMation(ジオメーション)/ケータイ」を発売した。PDAベースの従来製品と合わせ,GeoMationシリーズで年間5億円の売り上げを見込む。

 同社は従来,ゼンリンや昭文社の地図を利用し,水道やガスなどの設備管理,営業支援,顧客管理などが行えるGIS商品「GeoMation」を販売している。これまでは作業範囲の地理情報を予め会社のGeoMationサーバで切り出してからPDAに転送し,現場に持ち込むというやり方だった。

 「GeoMation/ケータイ」では,営業マンや作業員が現場に行ってから携帯電話を使って会社のGeoMationサーバにアクセスし,設備情報や顧客情報などの業務データを参照・更新できる。現場で撮影した写真や,営業の進捗状況などのテキストを送ることもできる。
 
 携帯電話から利用できる地図検索機能は4つ。 住所検索では,住所を「県」→「市」→「町」→と絞り込んでいき,最終的に位置情報を地図表示する。ブックマーク検索では,GeoMationサーバで登録されている共有ブックマークを指定して地図を表示する。GPS現在地検索では,GPSから取得した現在地(緯度経度)を中心に地図を表示する。メール受信検索では,メールに書かれた表示位置(緯度経度)を中心に地図を表示する。会社のサーバ側で地図上に作業地点を特定し,その位置を現場の作業員にピンポイントで指示することができる。

「GeoMation/ケータイ」は,NTTドコモとauのGPS対応携帯電話で利用可能。通信会社のサーバからアプリケーションをダウンロードして使用する。

 「これまでGeoMationは,電気・水道・ガスなどの設備会社を中心に市場を開拓してきた。GeoMation/ケータイでは,損保・金融,不動産,運輸などの業界向けに営業支援ツールとして売り込んでいく」と,公共社会システム事業部長の盛永啓志氏は語る。価格は,100ユーザーで月額71万4000円。