写真1 ケビン・ヘル・チーフDivXオフィサー
写真1 ケビン・ヘル・チーフDivXオフィサー
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写真2 DivX社が利用したStage6のスクリーンショット
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 動画圧縮・再生ソフト「DivX」などを開発する米DivX社は12月13日,東京都内で記者会見を開き,同社ビジネスの最新状況などを説明した。会見では,同社が8月に開始した動画投稿・共有サイト「DivX Stage6」にも言及。「サイト開設以来,ほとんどマーケティング活動を行っていない」(チーフDivXオフィサーのケビン・ヘル氏,写真1)にもかかわらず,これまでのユニーク訪問者数は合計1500万。このうち日本からの訪問者数は700万超に達し,サイト訪問者の半数は日本からのアクセスであることを明らかにした。

 ケビン・ヘル氏は「Stage6はYouTubeと異なり高品質。720pや1080pの動画をサポートする。これが日本で注目を集めた理由だろう」と説明した。

 かつてマクロメディア(2005年にアドビシステムズが買収)日本法人で社長を務めたこともある大沢幸弘DivX日本代表は「Stage6は11月だけでも230万のユニーク訪問者があった。今後はStage6で,著作権者の権利を守るDRM(デジタル著作権管理)付きのコンテンツを販売できるようにしたい」と発言した。

 ただ,Stage6で問題視される著作物の違法アップロードへの対策については明確な説明はなかった。ケビン・ヘル氏は「Stage6は合法的なコンテンツのみを対象としている。もし我々が違法なコンテンツに気付いた場合はその時点で削除する」と明言した。

 しかし,DivX社がStage6の説明に用いたプレゼンテーション資料のスクリーンショットには,違法アップロードの疑いが強い日本製アニメの画像があった(写真2)。この点を質問すると,同社広報マネージャーのブルース・リドル氏が登壇し,「それは課題の一つとして認識しているが,我々もすべては把握できない。違法かどうかという点については米国の関連法規を遵守する姿勢で臨んでいる」とコメントした。