写真 エムトゥエックス(M2X)が12月11日に発売した「BIZTEL PRO」の設定画面
写真 エムトゥエックス(M2X)が12月11日に発売した「BIZTEL PRO」の設定画面
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 IP電話ソリューションを手がけるエムトゥエックス(M2X)は12月11日,オープンソースのIP-PBXソフトであるAsteriskをベースにした新製品「BIZTEL PRO」の提供を始めた(写真)。リンクと共同開発し,リンクが6月に開始したAsteriskをベースにしたIP-PBXホスティング・サービス「BIZTEL」の仕組みを,自社で運用したい企業向けにパッケージ化したソフトウエア製品である。「簡単に導入・設定できる」「ソフトフォンを提供」「公衆網に接続するゲートウエイ・サービスをオプションで提供する」といった特徴を持つ。

 インストールは5~10分程度で終了する。この作業が難しいユーザーに対しては,M2Xがインテグレータやアプライアンス・メーカーとパートナ契約を結ぶ予定で,これらのパートナが提供する導入サービスや製品を使うこともできる。対応するIP電話機はソフトフォンを提供するほか,「相互接続性を重視しており,廉価モデルから高額・多機能モデルまで対応していきたい」(眞崎浩一代表取締役社長)。

 BIZTEL PROは,設定できる内線番号数や同時通話数,ソフトフォン付属の有無,IVR(音声自動応答装置)や電話会議機能の有無などで差がある「ソーホー」「リミテッド5」「リミテッド10」「マスター」の4種類のラインアップで提供する。価格は最も安いソーホー(内線番号10件,ダイヤルイン番号10件,同時5通話,IVRや電話会議などの機能なし,ソフトフォンなし)の場合で8万1900円(税込み)。最も高いマスター(内線番号3000件,ダイヤルイン番号無制限,同時通話数無制限,IVRや電話会議などすべての機能を利用可能)は同105万円。販路はM2Xからの直販のほか,再販店やインテグレータ経由の販売,OEM提供,アプライアンスとしての販売を予定している。

 またM2Xは同日,SIPのゲートウエイ・サービス「SIPトランクサービス」の提供も発表した。このサービスを使うと,利用企業は03番号または050番号を取得して一般電話と発着信できる。初期費用は3万5000円(セットアップ費用,番号5個の場合),月額料金は5000円(同時接続5チャンネル,番号5個の場合)。通話料は,国内の固定電話へは3分8.4円,携帯電話とPHSへは1分17.8円,国際電話は米国へ3分7.99円など。

 同社は今後,法人向けソリューションを強化していく。コンシューマ向けに関しては,他社向けのソフトフォンとVoIPサービス基盤の提供は継続する。自社で提供中のインターネット電話サービス「TaRaBa」は,2月末をめどにサービスを停止する予定だという。