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【iEXPO2006】「購買部門の財産は人材とシステムである」――新日鉱プロキュアメントが新購買システム導入の成果を語る

2006/12/11
服部 彩子=日経コンピュータ
新日鉱プロキュアメントの井上武代表取締役社長
新日鉱プロキュアメントの井上武代表取締役社長
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新日鉱プロキュアメント企画管理部の小池征司グループリーダー
新日鉱プロキュアメント企画管理部の小池征司グループリーダー
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 「グループ各社の購買システムを統一したことは,集中購買によるコストダウンのほか,人材育成にも効果があると期待している。人材のローテーションがしやすくなるからだ。本社や地方の営業所のほか,アフリカでの購買・調達業務にまで従事した自身の経験に照らしても,適切なローテーションは専門家としての個人の能力を大いに高める効果がある」。

 12月8日,東京ビッグサイトで開催した「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2006」で,新日鉱グループの購買専業会社である新日鉱プロキュアメントの井上武代表取締役社長は,「集中購買とシステム統合による効率化とコストダウン」と題する講演で,今年9月に稼働を開始した新購買システムの効果を説明した。

 新購買システムは,ジャパンエナジーや日鉱金属,鹿島石油など,新日鉱グループ各社の10の営業所で利用する購買システムを統合するもの。NEC情報システムズが開発した「Orteus 資材・購買テンプレート」をベースに約1年3カ月かけて構築した。システム開発は,NECと新日鉱ホールディングスのシステム子会社であるセントラル・コンピュータ・サービスが担当した。

 新日鉱グループでは,2002年に発足した持ち株会社,新日鉱ホールディングスのもとで,ジャパンエナジーと日鉱金属の統合を果たしている。しかし購買については,各社がそれぞれ,従来のシステムで独自に行っていた。例えばジャパンエナジーと鹿島石油はそれぞれメインフレームの専用システムを利用,日鉱金属では独SAPのERPパッケージ(統合業務パッケージ)SAP/R3を利用している,といった具合だった。

 一部のシステムは老朽化も進んでいた。例えばジャパンエナジーが利用しているメインフレームは,2006年12月でサポートが切れることが分かっていた。また,購買依頼の伝票データを担当者が手作業で改めてシステムに入力し直さなければならない,などの問題もあった。このまま購買専業会社ができても,システム環境が複雑なため,効率が上がらないことは目に見えていたという。

 こうした状況のなか,新購買システムの構築は,「グループ共通機能を集中させる」という新日鉱ホールディングスの経営方針からトップダウンで進められた。その方針のもと,2005年5月に新日鉱プロキュアメントが設立される前,2004年10月の段階からすでにシステム統合について検討を開始していた。「各営業所から反対されるのは分かっていた」(井上社長)からこそ,あるべき姿を目指してシステム企画を先行させたという。井上社長に続いて,新システムの概要を説明した企画管理部の小池征司グループリーダーは,「理想に燃えて要件定義が始まった」と当時の様子を語る。

 ただ,それだけに同社は,各営業所に定着を図るための苦労もしている。例えば,プロジェクトの途中でテスト期間を予定の3カ月から倍の6カ月に延長した。また,各社とも経理システムなどは既存システムをそのまま利用するため,それらのシステムになるべく影響を与えないよう,経理システムと購買システムとを連携させるための中間コードを作るなどの作業に注力したという。

 新システムでは,各購買担当者がWebシステムに購買情報を直接入力できるなど,従来に比べ操作性が格段に向上した。「年間1000億円規模の購買で30億円程度のコスト低減を実現できた」(井上社長)。今後は,「購買データの分析や活用など,BPRの推進につなげていくことが課題」という。

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