「携帯電話向け広告でも、その効果を測る仕組みが必要だ」――。こう訴えるのは、インターネット広告事業を手掛けるメディアンの原田豊博代表取締役社長。同社は11月に、携帯電話用ネット広告サイトの構築や、その効果を検証するサービスを開始した。「携帯電話向けとしては、日本初だと自負している」と、原田社長は話す。

 メディアンが提供するサービスの名称は「LPO.mobi」。LPOは「Landing Page Optimization」の略で、検索エンジンあるいはネット広告のリンクからWebサイトにアクセスしてくるユーザー向けに、異なるデザインのWebページを複数用意しておき、どのWebページが最も効果があるかを検証するマーケティング手法を指す。欧米を中心に、EC(電子商取引)やアンケート、懸賞などを実施するWebサイトで利用されているという。

 LPO.mobiを使う広告主や広告代理店はまず、携帯電話用Webページに掲載する文章や画像ファイルをWebブラウザを通じて登録する。LPO.mobiはそれらのデータを基に、レイアウトの異なる5種類の携帯用Webページを自動生成する。加えて、検索エンジンやネット広告からのアクセスをどのページに振り分けるかを決める仕組みや、ページごとのクリック数などの統計情報を管理する機能を提供する。

 現状では、LPOを使っているのはパソコン用Webサイトが中心。しかし原田社長は、「KDDIがGoogleの検索エンジンを、携帯電話サービスのポータルWebサイトで採用した。ソフトバンクモバイルも同様に、ヤフーの検索エンジンを使い始めた。携帯電話用Webサイトにいまキーワード検索の波が押し寄せており、同時にLPOのニーズも高まるはず」と、みる。

 メディアンは、ECサイト事業を手掛けるネットプライスの子会社で、インターネットにおける企業のマーケティング活動を支援する事業を展開している。