写真 異常発熱の不具合が確認された電池パック「D06」
写真 異常発熱の不具合が確認された電池パック「D06」
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 NTTドコモは12月7日,三菱電機製の携帯電話「FOMA D902i」の電池パックに異常発熱の不具合があることを確認し,約130万個を取り替えると発表した。

 取り替えの対象となる電池パックは,三洋ジーエスソフトエナジーが2005年11月から2006年5月までの間に製造した「D06」。交換対象となるD06のラベルには,アルファベット3文字で「OKA」,「OLA」,「PAA」,「PBA」,「PCA」,「PDA」,「PEA」のいずれかが記載されている(写真)。

 NTTドコモは不具合の原因について次のように説明している。まず,電池パックの製造工程で電池パック内部の電極板と製造機械が接触したことによって電極板が変形し,電極板に接触した絶縁シートが破損。これに外部からの衝撃が加わると,充電中に電池内部で異常な発熱,または破裂するおそれが生じる。充電アダプタの不具合はないという。同社はこれまでに1件の破裂を確認済み。このほかにも,異常発熱や破裂の申告が17件あった。

 D06は,FOMA D902iのほかに2006年6月に発売された「同D902iS」と同年11月に発売された「同D903i」でも使用できるが,両製品の出荷時には交換対象の電池パックは搭載されていない。ただし902iの電池パックを継続して利用している可能性もあるとして,NTTドコモは両製品のユーザーに対しても注意を呼びかける。

 NTTドコモは交換対象のD06を利用中の顧客に対してダイレクト・メールで通知した上で,良品を送付する。ドコモショップでも交換に応じる。なお,交換用電池パックのD06と,D902i,D902iS,D903iの販売は一時的に停止する。

 電池パックの不具合と交換による財務面の影響については「三菱電機とNTTドコモとの間で検討する」(NTTドコモ広報)としている。