KDDIは2006年12月7日、「ツーカー」ブランドで提供しているPDC方式の携帯電話サービスを、2008年3月31日に終了すると発表した(発表資料)。

 サービス終了に伴い、ツーカーブランドの携帯電話の販売は2006年12月31日で終了する。2007年1月1日以降、ツーカーから同じKDDIグループの「au」へ契約変更する際は、通常2835円かかる契約事務手数料を無料とする。

 ツーカーの携帯電話サービスは、1994年に東名阪エリアでサービスを開始。その後、第二電電(DDI)が1999年9月にツーカーグループを傘下に収めた。2000年10月にはDDIとKDD、日本移動通信(IDO)の3社合併で現在のKDDIが誕生し、旧IDOが展開していたauとともにKDDIグループの携帯電話事業者としてサービスを提供してきた。

 auがCDMA2000方式の第3世代携帯電話サービスを全国展開し、多機能・高性能な端末と豊富なコンテンツを売り物にしていたのに対し、ツーカーはシンプルな機能と料金体系を特徴として、グループ内でのすみ分けを図っていた。2004年11月には、機能を音声通話のみに絞り、液晶ディスプレイや説明書すら省いたシンプル端末「ツーカーS」を発売し話題となった(Tech-On! 関連記事)。

 しかしKDDIでは、第2世代携帯電話のPDC方式で将来にわたり設備投資を継続するのが困難なことや、KDDIグループの携帯電話事業をauブランドに集約することで事業の効率化を図る観点などから、ツーカーブランドのサービスを終了しauへ移行する方針を打ち出していた。2005年10月にツーカーグループ3社をKDDIに合併し、同じ電話番号とメールアドレスを使用したままツーカーからauへ契約変更するサービスを開始。2006年6月30日には、ツーカーブランドへの新規契約を終了していた。