NECソフトは展示会「iEXPO2006」において,マイクロソフトのグループウエア「Exchange Server」とデータベース・ソフト「SQL Server」向けの障害対策システムを正式出展した。同社のデータ・バックアップ用アプライアンス「MelodiousStor」を使って,Exchange Serverなどのデータを保護したり,障害発生時にシステムをフェイルオーバーしたりできる。

 MelodiousStorは,NECのPCサーバー「Express 5800」ベースにした,データ・バックアップに特化した専用装置。Express 5800本体とホットプラグ可能なディスク・ドライブ,ストレージ管理ソフト「SANmelody」から成る。リアルタイムのデータ複製(ミラーリング)機能,ネットワーク経由での遠隔バックアップ機能などを備える。「日本で最も出荷台数の多いPCサーバーであるExpress 5800をベースにしているため,専用ハードを使う他社製アプライアンスに比べて,機能や性能は同等でも安価だ。他社製品は1億円を超えることも珍しくないが,MelodiousStorは一ケタ安い」(NECソフト)。

 MelodiousStorにはラックマウント型とタワー型の2種類があり,搭載可能なディスクの最大容量はそれぞれ48Tバイトと740Gバイト。米EMCなどのディスク装置を接続して利用することも可能だ。

 この障害対策システムをユーザー企業が導入する際には,導入作業をNECソフトが,導入後の保守サービスをNECフィールディングが担当する。NECフィールディングは全国に約400カ所,一つの都道府県当たり少なくとも7~8カ所の保守拠点を持つという。導入費用を含むシステムの価格は,標準構成(ディスク容量4.4Tバイト,MelodiousStorが3台)でExchange Server向けが約3000万円,SQL Server向けが約2900万円。