日立電子サービスは,関連会社を含む営業職や技術職の全社員約5000人を対象に,USBメモリーなどに記録したファイルの漏洩(ろうえい)を防ぐセキュリティ・システムを導入した。システムの稼働は11月15日。USBメモリーなどに記録したファイルは自動的に暗号化され,あらかじめ設定した社内のPC以外では復号できなくする仕組み。これにより,顧客から機密情報を預かった際のセキュリティを強化する。

 従来はファイルを持ち帰る際に,パスワード保護機能付きの外部記憶媒体や暗号化ソフトなどを用いていた。それらの仕組みでは,顧客とパスワードを取り決めたり,顧客のPCに暗号化ソフトをインストールしたりしてもらう必要があり,運用に手間が生じていた。さらに万が一ファイルと同時にパスワードが第三者に漏れると,情報が漏洩する危険性もあった。

 新システムは,顧客のPCに暗号化ソフトをインストールしたり,パスワードを設定したりすることが不要。そのため運用の手間が大幅に軽減されるのに加え,情報漏洩の危険性も減らせるという。新システムには,日立ソフトウェアエンジニアリングの「CarrySafe」を採用した。