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「iSCSIの階層型ストレージが,FC-SANとNASを同時に倒す」---米EqualLogic幹部SCSIプロトコルをIPでカプセル化することにより,安価で使い慣れたIPネットワークをトランスポート層に用いてSAN(Storage Area Network)を構築できるストレージ仕様が,iSCSIである。2006年12月1日,iSCSIストレージ・ベンダー大手,米EqualLogicのマーケティング担当副社長のJohn Joseph氏が来日,iSCSIの市場性について語った。 容易に管理できて信頼性が高いストレージを顧客に提供するというビジョンの下,iSCSIという新しい分野で事業を開始したのが4年前。4年後の現在,事業は成功している。iSCSI市場ではNAS(Network Attached Storage)を主力とする米Network Applianceがナンバー1企業だが,iSCSI専業ベンダーでは米EqualLogicがナンバー1。2005年のiSCSIの総出荷Tバイト数で19%(米IDC調査)のシェアを,売上額では15%(米Gartner調査)のシェアを持っている。 DAS(Direct Attached Storage)からSAN(Storage Area Netowork)へ移行するニーズは強い。仮想化されたストレージ・プールを利用することで効率化が図られ,運用管理コストを低減できる。日本市場ではDASがまだストレージ全体の60%を占めており,今後,SANは大きな成長が見込める。SANを実現する技術のうち,iSCSIの対抗馬はFC(Fibre Channel)。FCからiSCSIへ移行する顧客も,DASからの移行よりは少ないものの,全体の15%〜25%を占める。 導入コストの面でも運用管理コストの面でも,iSCSIはFCを凌駕する。FCはホスト・バス・アダプタやスイッチ機器が高額だし,IPネットワークの運用管理ノウハウをそのまま適用できないからだ。初期導入コストだけでも,FCを100とした時,iSCSIは20〜30程度のコストで済む。ハイエンド市場ではFCが使われているが,我々が対象とする“中規模エンタープライズ”,つまり社員数500〜5000人規模のミッドレンジ市場では,iSCSIが急成長する。 米Gartnerの調査では,2009年に出荷台数でiSCSIはFCを超える見込みだ。FCの成長曲線はほぼリニアだが,iSCSIの成長曲線は2006年以降,指数関数的に伸びる。2005年時点での出荷台数はFCで40万台弱,iSCSIで20万台弱だが,2009年にはFCの110万台弱に対して,iSCSIは160万台弱と逆転する。 iSCSIの顧客は金融や製造など千差万別であり,特定の業種に偏ることはない。用途もDASを置き換えるものである以上,一般的なものだ。用途のトップ6を挙げると,もっとも多いファイル/プリンタ共有が38%,これに次ぐデータ・バックアップが17%,データベース管理システム(DBMS)のSQL Serverのデータ格納が16%,電子メールの格納が13%,DBMSのOracleのデータ格納が11%,CRM(顧客関係管理)アプリケーションのデータ格納が7%である。 iSCSI市場全体から見た米EqualLogicの利点は,コスト競争率のほか,ハードウエアが含む運用管理ソフトが優秀であるという点だ。より多い容量や性能が必要になった時に,簡単にユニットを追加できる。ストレージを買ってきて,わずか20分でインストールが完了する。ユニットの集合体は仮想化されたストレージ・プールとなり,論理ボリュームを自由に利用できる。稼働中にストレージ・ユニットを付け足すことが可能であるほか,使用率の均一化などストレージ・プール内での負荷分散も常時,自動的に行う。 ストレージ・ユニットを組み合わせることで,階層化ストレージも実現できる。ディスクの速度に応じて3つの製品ライン,(1)分速7200回転のSATA(Serial ATA),(2)分速1万回転のSAS(Serial Attached SCSI),(3)分速1万5000回転のSASを用意している。データベース・アクセスには高速で高価なディスクを,ファイル共有や電子メールのアーカイブ保存には低速で安価なディスクを用いればよい。ストレージ・プール内で自在に論理ボリュームを使い分けられるということは,階層型ストレージも可能になるということだ。 階層型ストレージによって,企業のストレージはiSCSIだけでよい,という結論になる。米EqualLogicは,コンプライアンス(法令順守)の環境にNASが必要だとは考えていない。仮に,データベース用にDASやSAN,コンプライアンス用のアーカイブ用途にNASという使い分けをすると,異なる複数のタイプのストレージを維持管理しなければならなくなる。一方で,階層型ストレージによって安価なSANをアーカイブ用途に利用すれば,NASを別途用意する必要はない。(談) 最新ニュース記事一覧へ >>
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