カブドットコム証券は11月30日、株式の自動売買形態の一つ「逆指値注文」を実現するシステムに関する特許を取得したと発表した。逆指値とは、「株価が指定の価格まで下落したら売り」や「指定の価格まで上昇したら買い」といった条件を設定しておく注文形態。条件に合致すると自動で株式が売買される。

 同社はシステムを自社開発しており、「知的財産戦略としてシステム関連の特許取得を進めていく」(雨宮猛常務執行役)方針を打ち出している。今後は「取得した特許と同じ仕組みを利用している証券会社があれば、調査の上、ライセンス料の支払いを求めていきたい」という。現在、マネックス証券や楽天証券などが「逆指値注文」を提供している。

 これに先立ち、カブドットコム証券は昨年、2種類の自動売買システムに関する特許を取得した。一つは、時価の上下で指値と逆指値を設定できる「W指値」注文。もう一つは、始値や終値、約定価格といった、発注時点では確定していない価格を基準とした注文が出せる「±指値」注文だ。ほかにも現在、約10件のシステム特許を出願中だという。