高画質動画をエンコードしながらゲームを操作するなど、複数の高負荷作業を同時に実行できるという
高画質動画をエンコードしながらゲームを操作するなど、複数の高負荷作業を同時に実行できるという
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2つのCPU間で広帯域でのデータ通信を可能にする「デュアルソケット・ダイレクトコネクト・アーキテクチャ(DSDC)」のロゴ
2つのCPU間で広帯域でのデータ通信を可能にする「デュアルソケット・ダイレクトコネクト・アーキテクチャ(DSDC)」のロゴ
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Athlon 64 FXシリーズのスペックと価格
Athlon 64 FXシリーズのスペックと価格
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 米AMDは2006年11月29日、1枚のマザーボードにデュアルコアCPUを2個搭載する新プラットフォーム「Quad FX」を発表した。これまで「4x4」という開発コード名で呼ばれていた、ハイエンドPCユーザー向けのプラットフォーム。2007年第1四半期に、同製品を搭載したパソコンが国内でも発売される予定だ。

 Quad FXは、マザーボードに2つのCPUソケットを持つ。デュアルコアCPUを2つ搭載することで、合計4つのCPUコアを持つことになる。ハイビジョン動画をエンコードしながら高画質のゲームを操作するなど、負荷のかかる複数のアプリケーションを同時に実行することが可能になるという。Quad FX向けのCPUとして、新たに「Athlon 64 FX70」シリーズを発表した。動作周波数が2.6GHzの「FX-70」、2.8GHzの「FX-72」、3GHzの「FX-74」の3種類を用意する(詳細スペックは右表)。発売当初はパソコンに組み込んだ形で販売するが、今後は2個セットの販売も予定している。2個セットのパッケージ価格はFX-70が599ドル、FX-72が799ドル、FX-74が999ドルとなる。

 2つのCPU間で広帯域でのデータ伝送を可能にする「デュアルソケット・ダイレクトコネクト・アーキテクチャ(DSDC)」という技術を搭載している。Quad FXはアップデートにより最大8個のCPUコアに対応できる設計になっている。米AMDは2007年にCPUコアを4つ搭載するクアッドコアCPU「Barcelona」(開発コード名)を発売する予定。Barcelonaを2つ搭載することで、8個のCPUコアを活用することができる。

 チップセットは米エヌビディアの「nForce 680a SLI」を採用する。米AMDが2006年10月に買収を完了した、加ATIテクノロジーズブランドのチップセットについては「我々は選択を重要視する企業であるとだけいっておく」(日本AMDのマーケティング本部プロダクトマーケティング部マネジャーの土居憲太郎氏)として、採用について明言しなかった。