ネットワークの状態を監視している様子
ネットワークの状態を監視している様子
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 日本テクトロニクスは11月29日,NGN(next generation network)の制御仕様であるIMS(IP multimedia subsystem)に対応した,ネットワークの監視・診断ソリューションを発表した。主に通信事業者向けに販売する。価格は2000万円から。

 同社は従来から携帯電話網やVoIPの監視・診断ソリューションを提供している。これをIMSを使ったアプリケーション向けに拡張した。具体的には,固定電話と携帯電話の融合,VoIP,ピア・ツー・ピアのビデオ,プレゼンスを使うなどの各サービスに対して,ネットワークの状態やサービスの品質を逐次レポートする(写真)。トラフィックのデータを収集するハードウエア「SpIprobe」と,アプリケーション・サーバー「SpIserver APM Orion Beamer」,操作用端末である「SpIstation」を組み合わせて利用する。

 同社の営業統括本部ネットワーク計測営業部の平田和徳ビジネス・コンサルタントは,今回のソリューションの強みとして「監視対象が多い点」を挙げる。例えばSIP(session initiation protcol)などの基本的なプロトコルのほかに,SMS(short message service)など特定のアプリケーションに対してもエラー発生率などを報告できるという。このほか処理能力が高いハードウエアを採用し,大規模なネットワークに対応可能な点も強みとする。

 IMSシステムの監視ソリューションは,IMSサーバー群の提供ベンダー自らが提供するケースも多いと見られる。これに対して平田ビジネス・コンサルタントは「機器のマルチベンダー化に伴って,サーバーのベンダーから中立なソリューションのニーズは増してくる」との考えを示した。