左がIP電話サーバー搭載の無線LANアクセス・ポイント、右奥が「hTc Z」
左がIP電話サーバー搭載の無線LANアクセス・ポイント、右奥が「hTc Z」
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 ネットワークバリューコンポネンツ(NVC)は、スマートフォン「hTc Z」をひとつの050番号で、社内外どこでも発着信できる「NVC FMCサービス」(仮称)を2007年初めに開始する。いわゆるFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスである。

 hTc Z端末6台とIP電話サーバー機能搭載の無線LANアクセス・ポイントのセットが約50万円などと安価に導入できる。この無線LANアクセス・ポイントは今回のサービスのために開発した。6台の端末を同時接続数できる。併せて、スマートフォンを対象にしたASPサービス、通信料金を一括請求するワンビリング・サービスなども提供することも計画している。

 hTc Zは、台湾のハイ・テック・コンピュータ製のWindows Mobile 5.0端末で、Pocket ExcelやPocket Outlookなど、Officeアプリケーションを標準搭載している。通信機能は、NTTドコモの携帯電話および無線LANに対応している。NTTドコモが7月に法人向けに発売した。

 050番号のFMCサービスには、フュージョン・コミュニケーションズの「モバイルチョイス“050”」を利用する(参考記事)。モバイルチョイス“050”は、オフィスは固定電話、オフィスの外では携帯電話を使って、050番号で発着信可能にするサービスである。

 NVC FMCサービスの特徴は、同じスマートフォンで、オフィスのなかでも外でも、同じ050番号を使って発着信できることである。ソフトフォンを搭載し、社内や屋外ではホットスポットといった公衆無線LANサービスを使って無線IP電話機として通信する。無線LANの圏外ではFOMA端末として通信する。

 NVCでは、このスマートフォン・ユーザー向けにASP(Application Service Provider)サービスを提供する予定である。当初は、Exchange Serverを使ったメールやスケジューラなどのサービスを提供し、CRMやSCMなども用意していく予定である。

 IP電話サーバー搭載の無線LANアクセス・ポイントと端末6台を導入した場合、初期費用は約50万円、月額費用はBフレッツやソフトフォン、フュージョンの「FUSION IP-Phone」「モバイルチョイス」などを含めて1万9280円である。端末50台を導入する場合、SIPサーバーや無線LANスイッチなどが必要となり、初期費用は約485万円、月額費用は同5万8000円である。また、ExchangeのASPサービスは、1IDあたり月額1500円くらいを予定している。