大日本印刷(DNP)とRSAセキュリティは,ワンタイム・パスワード(使い捨てパスワード)を使った認証システムの販売で業務提携する。DNPは,RSA SecurIDの認証サーバーをASPサービスで提供すると共に専用の小型機器(トークン)の販売を行い,2007年度から2009年度の3年間で50億円の売り上げを見込む。

 RSA SecurID ハードウェア トークンは,トークンと暗証番号を使った認証システム。トークンは予測不可能で1回限り有効なワンタイム・パスワードを60秒ごとに生成する。ユーザーはネットワークにログオンする時に,このワンタイム・パスワードと暗証番号(PIN)を入力すれば,パスコードが生成される。認証サーバーは,このパスコードを参照してユーザーの認証を行い,ネットワークへのアクセスを許可する。

 DNPは,2006年2月にチップ内部でワンタイム・パスワードを生成するICカードを使った認証システムを発表した。今回,ICカードを使用しないRSA SecurIDの認証システムを提供することで,サービスラインナップの拡充を狙う。

 DNPは,金融機関を中心にRSA SecurIDの認証システムを売り込み,2007年度から2009年度の3年間で30社への導入,50億円の売り上げを見込む。今後,トークンの新機種やサービスの開発も共同で進めていく。