写真1 TurbolinuxベースのLinuxが起動する「ウイズピー」。重さはわずか60g。大きさは84×42×12.2mm。
写真1 TurbolinuxベースのLinuxが起動する「ウイズピー」。重さはわずか60g。大きさは84×42×12.2mm。
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写真2 新製品の名付け親として登場した,タレントの小倉優子さん。
写真2 新製品の名付け親として登場した,タレントの小倉優子さん。
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 ターボリナックスは2006年11月21日,パソコン用のUSB機器「ウイズピー」(写真1)を来年2月から出荷すると発表した。パソコンのUSB端子に接続して,そこからLinuxを起動できる。

 ウイズピーは,4Gバイトのフラッシュ・メモリーを搭載する。フラッシュ・メモリー内には,Linuxや各種アプリケーション,およびその設定が含まれる。ウイズピーからパソコンを起動することにより,いつでもどこでも同じ環境でパソコンを利用できるのが特徴である。1.71型の有機ELディスプレイを搭載し,単体で音楽や動画のプレーヤとしても利用できる。価格は未定だが,3万円未満になる見込み。

 ウイズピーに搭載されたLinuxは,同社のLinuxディストリビューション「Turbolinux FUJI」をベースにして開発されたもの。Webブラウザやメーラー,かな漢字変換(ATOK)などを備える。ウイズピーを起動できるパソコンは,USB端子を備え,USB起動できるもの。要求仕様の詳細は未定だが,動作周波数が1GHz程度のCPUと,128Mバイトのメイン・メモリーを搭載したパソコンで十分動くとしている。

 ターボリナックスは本機の出荷と同時に,データの一時保存場所として利用できるネットワーク・ハード・ディスク・サービスも始める予定。

 マルチメディア・プレーヤ部分はLinuxとは別のOSによって制御される。再生できる音楽形式はmp3やWMAなど,動画はDivXのみとなっている。再生のほかには,FMラジオの聴取や内蔵マイクによる録音ができる。また,フラッシュ・メモリーは,Linux側から制御可能な領域と,その他の領域に分けられている。プレーヤから自由にアクセスできるのはその他の領域である。この領域は,起動中のパソコンに本体をUSB接続した際に,USBメモリーとして見える。

 ウイズピーの名付けは,タレントの小倉優子さんが行ったということで,発表会にも登場した(写真2)。今回の新製品のコンセプトである4つのP「Personal compter」「Portability」「Privacy」「Player」にちなんでいるという。