金融庁は11月20日、企業会計審議会内部統制部会の第15回部会を開催し、実施基準の公開草案の正式版を数日中に公表することを明らかにした。早ければ今日(20日)中、遅くても今週中に、一般公開する可能性が強い。実施基準は、日本版SOX法(J-SOX)が求める内部統制の整備、評価、監査に関する実務上の指針(ガイドライン)である。

 実施基準の公開草案(以下、実施基準案)は、(1)内部統制の基本的枠組み、(2)財務報告にかかる内部統制の評価および報告、(3)財務報告にかかる内部統制の監査、の3章で構成する(関連記事『日本版SOX法「実施基準案」がついに登場、IT統制に関して例示』)。第15回の内部統制部会では、(3)について審議した。

 併せて、第14回で審議した内容を反映した(1)と(2)の修正版についても議論した。誤解のある表現を中心に、文言の変更に重点を置いており、金融庁が11月8日に部会資料として公表した実施基準案(関連記事『ついに公開されたJ-SOX「実施基準案」の中身とは(前編)(後編)』)から内容に大きな変更はない。

 金融庁は、(3)の審議結果を反映した修正版を作成し、修正版の(1)と(2)と合わせて「実施基準公開草案」として公開する。金融庁はその後、パブリック・コメントを受け付け、今年末から年明けに正式な実施基準として公開する見込みだ。