インターネットイニシアティブ(IIJ)は11月14日,同社の個人向けインターネット接続サービス「IIJ4U」および「IIJmio」の迷惑メール(スパム)対策を強化することを発表した。従来は,携帯電話ユーザーへ送られるメールを対象にしていた「Outbound Port25 Blocking(OP25B)」を,11月21日からはすべてのメールに対して実施する。
OP25Bとは,ISPのメール・サーバーを経由せずに送信されるメールを遮断する技術。メールで利用されるTCPポート25番への通信をブロックする。これにより,迷惑メール送信事業者のサーバーや,ボットに感染したパソコン(ボットネットを構成するパソコン)から直接送信される迷惑メールを遮断できる。
IIJでは,2005年10月18日からIIJ4UとIIJmioにおいてOP25Bを実施している。しかしながら,適用対象は携帯電話ユーザーあてのメールに限定していた。つまり,携帯電話のアドレス以外へのメールは,同社のメール・サーバーを経由しなくても送信できた。
今回,同社は適用範囲を広げ,すべてのメールに対してOP25Bを実施することを発表した。11月21日以降は,同社のメール・サーバーを経由しないすべてのメールがブロックされる。
ただしOP25Bが実施されるのは,動的IPアドレスを割り当てられるユーザーからのメールのみ。IPアドレスを固定的に割り当てるサービスを利用している場合には,規制の対象にはならない。OP25Bが適用されるサービスは以下のとおり。
- IIJ4U フレッツ接続オプション
- IIJ4U アクセスコミュファ接続オプション
- IIJmio DSL/DFサービス
- IIJmio FiberAccess/DFサービス
- IIJmio FiberAccess/DCサービス
- IIJmioモバイルアクセス(Mフレッツ/フレッツ・スポットを利用する場合)
- IIJmioモバイルアクセスPRO(Mフレッツ/フレッツ・スポットを利用する場合)