日本オラクルは11月13日、SOAの環境を構築/管理できるパッケージ製品「Oracle SOA Suite 10g Release3」を発表した。異なる複数の業務アプリケーションを、一つのJavaアプリケーションに統合することが可能になる。価格は1プロセッサー当たり625万円。2007年1月9日から出荷を開始する。

 Oracle SOA Suiteとは、SOAの環境を実現する複数のコンポーネントを統合したパッケージ製品。具体的には、(1)Webサービスやビジネスプロセスを設計/実行する「Oracle BPEL Process Manager」、(2)ビジネスプロセスを監視する「Oracle Business Activity Monitoring」、(3)Webサービスのセキュリティポリシーを管理する「Oracle Web Services Manager」、(4)ビジネスルールを定義する「Oracle Business Rules Engine」、(5)業務アプリケーションがやり取りするプロトコルやデータ形式を相互変換する「Oracle Enterprise Service Bus」で構成する。

 販売パートナーが同パッケージ製品を使ったSOA環境の構築を成功させるには、導入前のコンサルティングが欠かせない。そこで日本オラクルは、まずは同社がノウハウを蓄積するため、初期の導入企業20社までを目安にコンサルティングサービスを無償で提供することにした。蓄積したノウハウは、20社を超えた段階で販売パートナーに公開。これによって、販売パートナーが自ら同パッケージ製品を使ったSOA環境を提案できるように支援する。

 ただし、対象とする販売パートナーは当面、アクセンチュア、日本ヒューレット・パッカード、新日鉄ソリューションズ、伊藤忠テクノソリューションズの4社に限定する。理由は、実際の現場体験を通じてノウハウを叩き込んでもらうためだ。4社の販売パートナーは、日本オラクルが手がけるコンサルティングサービスのプロジェクトに参加することで、ノウハウを身に付けることになる。

 さらに、日本オラクルは同パッケージ製品に対応した技術者育成プログラムを用意した。新たに研修コースとして「SOA TOPGUNコース」を開設し、2006年12月~2007年3月末までの間に計12回を実施する。販売パートナーとユーザー企業のシステム担当者も受講対象にしている。ユーザー企業の受講料は20万7900円だが、販売パートナーに対しては半額の10万3950円で受講できるようにした。