経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課 上原智氏
経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課 上原智氏
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経済産業省が導入したLinuxデスクトップ
経済産業省が導入したLinuxデスクトップ
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Linuxデスクトップを使用した経済産業省職員へのアンケート結果
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 「経産省内に30台のLinuxデスクトップを導入し,日常業務に問題ないという評価が得られた」---経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課 上原智氏は2006年11月7日,日経Linuxが主催した事例研究セミナー(関連記事)で講演し,経済産業省へのLinuxデスクトップ導入実証の結果を明らかにした。

 上原氏は「経済産業省が推進するOSS政策について」と題し講演した。経産省は政府のe-Japan/IT戦略に基づき,オープンソース・ソフトウエア推進政策を進めている。オープンソース・ソフトウエアの開発支援や,教育現場や自治体へのオープンソース・デスクトップ導入実証(関連記事1関連記事2関連記事3)を行っている。

 また経済産業省内でも2004年度から2005年度にかけて30台のLinuxデスクトップを導入した(関連記事)。用途としてはWebブラウザ,電子メール,オフィス・アプリケーションを使用した。

 アンケートによる評価では,使用感としては「日常業務を遂行するにあたっては特段の問題はない」という評価が得られたという。ただし,印刷に不満があったほか,経済産業省内で使われているIM(インスタント・メッセンジャー)が使えないことが不便という意見があった。

 上原氏は「Linuxデスクトップはアプリケーションの進化に従い,段階的にプロプライエタリなデスクトップを置き換える可能性がある。ただし,印刷環境の改善は必須」と述べた。