ホスティング・サービスなどを提供するリンクは11月6日,オープンソースのPBXソフト「Asterisk」を利用したASP(application service provider)型のインターネット電話サービス「BIZTEL Lite」を発表,同日からサービスを開始した。インターネットに接続できる環境があればどこからでもPBX機能を使える。050番号を使った転送着信サービスも提供。設定作業などを含めて「3日で内線電話システムを導入できる」(同社の眞神克二・取締役営業部長)としている。

 「BIZTEL Lite」は,同社が6月から提供中の「BIZTEL Standard」の簡易版。例えばStandardでは,同社のデータ・センターにAsteriskをインストールした顧客ごとの専用サーバーを設置し,Webサーバーやメール・サーバーのホスティング・サービスを併せて提供していた。これに対してLiteでは,小規模な企業などでも利用しやすいように,PBX機能の提供に特化した。またLiteでは1台のサーバーを最大20社で共有する。PBX機能は電話会議機能を除けばStandard版と同等。内外線発着信に加え,保留や転送,パーク,不在応答などの機能を利用できる。ユーザーは専用のIP電話機もしくはソフトフォンを利用する。

 BIZTEL Liteの初期費用は5万2500円。月額利用料は電話番号が5番号付いて2万2050円。最大同時通話数は3通話となる。オプションで同時通話数の追加や電話番号の追加が可能。国内通話料は全国一律で3分9.45円,携帯電話およびPHSへは1分18.9円となる。

 なお同社は12月からBIZTEL用ソフトフォンに米グローバルIPサウンド(GIPS)のノイズ低減技術を採用することを明らかにした。GIPSの技術は無償のインターネット電話ソフト「Skype」も採用している。リンクの眞神取締役によると,従来200kビット/秒の帯域を占有していた音声通信の品質を,GIPSの技術を使うことで100kビット/秒の帯域で実現できるとしている。