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 マイクロソフトは11月6日、12月から着手する中小企業向けの顧客開拓施策「全国IT推進計画2007」を発表した。目玉は、2002年10月から1年をかけて全国で実施した「ITキャラバン隊」を4年振りに復活させることだ。来日した米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)は、「今回の全国IT推進計画を含め、日本への投資を倍増させる。4~5年後には日本における中小企業向けのアプリケーション市場は、劇的に変わるだろう」と、意気込みを語った。

 2002年に実施した「IT体験キャラバン」は、研修設備などを備えたトレーラーバスで全国47都道府県の178市町村を巡回。政府の「e-Japan戦略」に相乗りする形で、マイクロソフトやパートナーの各種製品を体験できるデモンストレーションや研修に重点を置いていた。

 対する今回のキャラバンは、マイクロソフトが主導する「全国IT実践キャラバン 2007」のほかに、中央官庁の外郭団体やインテルなどと組織した“別動隊”の「IT経営キャラバン隊」が参加。1つの会場で、マイクロソフト製品だけでなく、中立的な組織によるITソリューションを体験できるようにして、集客を強化した。巡回市町村も200に拡充し、パートナーの協力も得ながら、前回の2万2000人を上回る3万人を動員するという。12月に茨城県つくば市からスタートする。

 バスに加えてドーム型テントも用意し、セミナーを充実させる(写真)。マイクロソフトは最新製品の体験のほかに「IT実践塾」セミナーを実施。一方、IT経営キャラバン隊は、電子申請やテレワークなどの啓蒙活動や、女性や高齢者、フリーターなどを含めた社会人向けのIT教育活動に力を入れる。共に、ITの体験から「ITをどう利活用するか」の啓発に重点を移している。

 今回発足したIT経営キャラバン隊は、日本商工会議所や日本テレワーク協会、ITコーディネータ協会のほか、インテル、マイクロソフト、TKC全国会など、12の団体・企業が参加。キャラバンに用いるバスはマイクロソフトが無償で提供した。