沖電気工業は11月2日,中国最大の通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)と,モバイルWiMAX(IEEE 802.16e)事業で協業すると発表した。モバイルWiMAXは,無線ブロードバンドとして注目されている技術。日本では現在,2.5GHz帯の周波数を利用した商用展開に向け,総務省で技術的な検討が進められている。

 沖電気は今回の協業により,まず華為技術のモバイルWiMAX製品を国内で販売開始する。基地局設備や端末といったモバイルWiMAXのサービス展開に必要な製品の提供に加え,評価やチューニング,全国300カ所以上の拠点を活用した保守サポートも実施する。通信事業者を中心にケーブルテレビ事業者や自治体にも売り込んでいく。ただし,「当面はサービス化に向けた検証が中心で本格的な展開は2008年度になる」(沖電気)と見ている。一方,華為技術は,製品の提供だけでなく,カスタマイズやアプリケーション開発などの面で沖電気に協力する。

 沖電気は今後,モバイルWiMAX関連機器の自社開発も予定する。提供時期は「2007年度の後半になる見込み」(沖電気)。華為技術の製品と組み合わせて展開していく。