type Gを発表したVAIO事業部の石田佳久事業本部長(左)、鈴木国正副本部長(中央)とソニーマーケティングの鈴木功二執行役員(右)
type Gを発表したVAIO事業部の石田佳久事業本部長(左)、鈴木国正副本部長(中央)とソニーマーケティングの鈴木功二執行役員(右)
[画像のクリックで拡大表示]
光学ドライブを搭載せず、バッテリーパック(S)という構成にすると898g。12.1型液晶を搭載するノートパソコンの中では最軽量だ
光学ドライブを搭載せず、バッテリーパック(S)という構成にすると898g。12.1型液晶を搭載するノートパソコンの中では最軽量だ
[画像のクリックで拡大表示]
きょう体の内部写真。左下にHDDが、右側に光学ドライブが収められているのが分かる
きょう体の内部写真。左下にHDDが、右側に光学ドライブが収められているのが分かる
[画像のクリックで拡大表示]

 ソニーは2006年11月1日、企業向けに開発したノートパソコン「VAIO type G」シリーズの発表会を行った。

 type Gは12.1型(1024×768ドット)の液晶を備えたモバイルノートで、最軽量の構成時の重さは898g。同クラスの製品の中では最軽量だ。バッテリー駆動時間は標準で約6時間、長時間駆動が可能なバッテリーパック(L)を使用すると約12.5時間となる。発売は12月2日から。

 ソニーでVAIO事業部を率いる事業本部長の石田佳久氏は「VAIOは常に新しい技術でライフスタイルを提案してきた」と述べた。モバイル性能を追求してきた技術、例えば現行モデルのtype Tで採用したカーボン素材やLED液晶を活かして企業向けのノートパソコンを開発したと説明した。

 続いて製品の詳細説明を行ったソニーマーケティング執行役員の鈴木功二氏は「開発に当たっては、1300の企業を対象にヒアリングを実施、モバイル向けのノートパソコンに必要な機能や性能にその声を反映させた」と説明。「ここまでユーザーの声を取り込んで開発した製品は今までのVAIOにはない」(ソニー)というほどの製品となっている。

軽量・薄型に加え堅牢性を実現

 実際に製品をみると、軽量・薄型という点に加え、堅牢性という点でも開発に重点が置かれていることが分かる。まず、きょう体の素材には、カーボンを利用し軽量化と強度を高めた。液晶の天板部分だけでなく、底面にも採用し耐衝撃性を高めている。

 パソコンを閉じた状態で天板全体に圧力を加える「平面加圧振動試験」では、耐圧「120kgf」を実現。ライバルとなる「Let's note LIGHT T5」(松下電器産業)の「100kgf」という数字を超えている。また、手のひら大(5×10cm)の部分加圧においては耐圧20kgf、半径9mmの親指サイズ一点加圧試験では7kgfをクリアしている。

 さらに、動作している状態で高さ72cmからの落下試験も実施したという。これに耐えるために各種の工夫を行っている。まず、ハードディスク(HDD)は2.5インチタイプではなく耐衝撃性がより高い1.8インチタイプを採用。HDDの周囲にゴムを配置したほか、モバイルノートとしてはスペースを取り余裕を持たせて耐衝撃性を高めている。

 type Gには市販モデルと通販専用モデルがある。市販モデルは2種類あり、いずれもオープン価格。同社の想定では、光学ドライブを搭載せず重さが898g、バッテリーでの駆動時間が約6時間の「VGN-G1LAP」が約21万5000円、光学ドライブとバッテリータイプ(L)を搭載し、バッテリー駆動時間が約12.5時間の「VGN-G1KAP」は約24万5000円だ。通販専用モデルは16万4800円からとなる。