NECは11月1日,KDDIが進める次世代ネットワーク(NGN)構想「ウルトラ3G」の中核システムについて,同社から受注を得たと発表した。受注規模は非公開だが,「NGNに注力するNECとしても,非常に重要な案件」(NEC)という。

 KDDIが進める「ウルトラ3G」構想では,固定と携帯を1つのIPネットワークで統合し,アクセス回線の種類によらないシームレスなサービスの提供を目指す。今回NECが受注したのは,CDMA2000の標準化団体「3GPP2」では「MMD(multimedia domain)」と呼ばれ,第3世代携帯電話の標準化団体である「3GPP」では「IMS(IP multimedia subsystem)」と名付けられた通信制御システムである。これはサービス全体の制御を担う部分であるため,NGNの核であると言える。

 KDDIのウルトラ3Gの構築スケジュールは,2008年3月までに固定電話網のIP化を完了し,その後,携帯電話網との融合を進める予定となっている。

●日経コミュニケーション編集部より 掲載当初,最初のパラグラフで「非常に大きな案件」と書いておりましたが,NECから「金額については全く非公開で大きいか小さいかは言えない。重要な案件としてほしい」という申し入れがあり,修正いたしました。