伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月27日、2006年度(3月期)中間期の決算を発表した。同社は10月1日、旧伊藤忠テクノサイエンス(CTC)と旧CRCソリューションズが合併して誕生した企業。両社とも前年同期比で増収増益だった。

 旧CTCの連結決算は、売上高が前年同期比15.5%増の1175億900万円、営業利益は同61.1%増の104億1500万円。前年同期の減収から増収に転じた。中間決算における売上総利益率25.9%は上場以来最高水準だという。一方、旧CRCの売上高は前年同期比11.3%増の308億4000万円、営業利益は同50.9%増の23億1500万円である。

 増収増益の理由について、旧CTCの場合は、通信業界と金融業界の投資意欲増大を背景とした各種システム構築の受注を挙げる。例えば、移動体通信事業者向けのシステムやネットワーク基盤、大手銀行・証券会社の情報系システム、オンライン証券会社のトレーディング・システムなどを構築した。企業情報システム分野でもセキュリティ基盤増強の案件獲得などが好調だった。

 旧CRCの場合は、データセンター・サービス事業が順調だ。現在、横浜と神戸のデータセンターはインフラ拡充を進め大型の引き合いに対応。東京・大手町に加えて渋谷に新設したデータセンターも顧客獲得が着実に進んでいるという。