マイクロソフトは2006年10月26日、「Windows Vista」および「the 2007 Office system」のパッケージ価格を公表した(写真1)。同時に、両製品に優待価格で従来製品からアップグレードできるプログラム「今なら、どちらも安心アップグレード プログラム」を発表した。2006年10月25日(米国時間)に米国で発表したものに沿う内容となっている。
パッケージ版のWindows Vistaは、家庭向けの基本機能を備える「Home Basic」、家庭向けの上位製品「Home Premium」、ビジネス向けの「Business」、すべての機能を搭載する「Ultimate」の4種類。価格はすべてオープン。税抜きの参考価格は、Home Basicが2万5000円(アップグレード版は1万3800円)、Home Premiumが2万9800円(同1万9800円)などとなっている(写真2)。
the 2007 Office systemも価格はオープンで、税抜きの参考価格が示された(写真3)。「Word」「Excel」「Outlook」の3製品を含むスイートパッケージ「Personal」が4万4800円(アップグレード版が2万1800円)、Personalに「PowerPoint」を加えた「Standard」が5万2800円(同2万8000円)などで、いずれも従来版の価格と同等。今回新たにラインアップに加わる最上位版の「Ultimate」は、8万4800円(アップグレード版は6万7800円)。単体製品についての発表はなかったが、同様にオープン価格となるという。参考価格は後日公表する見込み。
Vistaのアップグレードプログラムは、2006年10月26日から2007年3月15日までに、対象となるパソコンを購入したユーザーに対してのみ適用される(写真4)。既にパソコンを購入済みのユーザーは、パソコンに「Windows Vista Capable」のロゴが貼られていたとしても、基本的にはこのアップグレードプログラムの対象外だ。また、プリインストール版が対象となるため、パッケージ版のWindows XPを期間中に購入したとしても対象から外れる。なお、パソコンのパーツにバンドルして販売するDSP(Delivery Service Partner)版は対象となる。
Vistaの優待アップグレード価格は、各パソコンメーカーが独自に決定する。2006年10月26日時点で発表のあった主要メーカーの価格を比べてみても、設定はまちまちだ(表)。
Officeのアップグレードプログラムの対象期間はVistaと同じ。ただし、Vistaとは異なり、プリインストール版だけでなく、パッケージ版の購入ユーザーも、プログラムの対象となる(写真5)。
【各メーカーが発表した優待アップグレード価格】 | ||||
XP ↓ Vista |
Home ↓ Home Basic |
Home ↓ Home Premium |
Media Center ↓ Home Premium |
Professional ↓ Business |
NEC | 9800円(*1) | 1万4800円(*1) | 1万800円(*1) | 1万6800円(*1) |
エプソンダイレクト | 8400円 | 1万3650円 | - | 3150円 |
ソニー | 9800円 | 1万4800円 | - | 1万8800円 |
デル | 85ドル | - | 40ドル | 40ドル |
東芝 | 4800円 | 1万800円 | - | 4800円 |
日本ヒューレット・パッカード | 9800円 | 1万4800円 | 4000円 | 4000円 |
日立製作所 | 9800円 | 1万4800円 | 4800円 | - |
富士通 | 9800円(*2) | 1万4800円(*2) | - | 1万800円(*2) |
マウスコンピューター | 9450円 | 1万2600円 | 3150円 | 3150円 |
(*1) 導入ガイド込みの価格。導入ガイドには、ドライバーや主要ソフトのほかに、アップグレード手順を自動化したツールが含まれる | ||||
(*2)10月27日に発表。「Azby Club」にユーザー登録している会員はそれぞれの価格からさらに1000円引きになる | ||||
主要メーカーが公表した優待アップグレード価格。富士通は、2006年10月27日に発表した。松下電器産業は、2006年11月中旬に公開するとしている |
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