フィンランドNokia Corporate Strategy Technology Out-Licensing責任者のハッリ・テュリマー氏
フィンランドNokia Corporate Strategy Technology Out-Licensing責任者のハッリ・テュリマー氏
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 「音声/データ転送に優れたBluetoothは,今後も活発に宣伝していく。WibreeはBluetoothを置き換えるものではない」---。2006年10月3日に近距離無線通信プロトコル「Wibree」を発表したフィンランドのNokiaは10月26日,WibreeがBluetoothを脅かすものではないというメッセージに力をこめた。

 Wibreeは,腕時計や各種センサーなどの小型デバイス向けに,消費電力を小さくした近距離無線通信プロトコルである。2.4GHz帯の電波を用い,0~10メートルという近距離で1Mビット/秒の通信を行う。このスペックだけ見ればBluetoothと同等だが,通話音声など大容量のデータを転送する用途にも使えるよう多機能化されたBluetoothプロトコルとは異なり,Wibreeプロトコルは処理が軽く,消費電力を抑えられるという。「典型的なWibreeアプリケーションの消費電力は,典型的なBluetoothアプリケーションの1割程度」(Nokia)としている。

 携帯電話端末には,BluetoothとWibreeの2つのプロトコルを実装した半導体チップが載るようになるという。