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 NTTデータは,従来のLinuxに加え新たにWindows環境を管理可能としたオープン・ソース(OSS)の統合運用管理ソフトの新版「Hinemos Version2.1」を,2006年10月20日に公開した。稼働環境へのソフトウエアのリリースなどを前提としたITリソースの一元管理機能,SNMPやプロセス稼働状況などの監視機能,ジョブ制御機能などで構成する。

 Hinemosは,各種OSS基盤の上に構築した統合運用管理ソフトであり,Hinemos自身がOSSとして公開される。ソフトウエアは,管理対象サーバーに導入するエージェント・ソフト,管理データのリポジトリDBと個々の管理機能を提供するマネージャ・ソフト,管理コンソール・ソフトで構成する。

 機能は大きく3つある。(1)syslogやSNMPを経由した稼働状況の監視。(2)IT資源をディレクトリ・サーバーで管理した上でグルーピングし,パッチの適用といったデプロイ作業を一括して実施する機能。(3)遠隔ジョブの設定とスケジュール実行,条件に応じたジョブ制御などジョブ管理機能,である。特にジョブ管理機能はエンタープライズ(企業)色が強く,OSSで入手できるメリットは大きい。

 稼働環境と利用しているOSSは以下の通り。マネージャの稼働OSはRed Hat Enterprise Linux AS 4.0。J2EE APサーバーのJBossに,ディレクトリ・サーバーのOpenLDAP,DBMSのPostgreSQLなどを用いている。エージェントの稼働OSはRed Hat Enterprise Linux AS 4.0またはWindows Server 2003。マネージャとエージェント間のデータの受け渡しは,syslogサーバーのsyslog-ng(syslog-next generation)やSNMPエージェントのNet-SNMPを用いる。管理コンソールの稼働OSは Red Hat Enterprise Linux AS 4.0またはWindows XP。Java開発基盤であるEclipse RCP(Rich Client Platform)を用いて開発した。