写真1●ネットエージェントが販売するOne Point Wall
写真1●ネットエージェントが販売するOne Point Wall
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写真2●動画サイトに順次対応中
写真2●動画サイトに順次対応中
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 「YouTubeやGoogleビデオ,バンダイチャンネルへのアクセスを止めます」。Winny対策で知られるネットエージェントは,開催中の「Security Solution 2006」で同社の製品「One Point Wall」をアピールしている(写真1)。One Point Wallは「Winny」,「Share」などのP2Pソフトや,インスタント・メッセンジャー,オンライン・ゲーム,「2ちゃんねる」,「mixi」への書き込みなど,さまざまなソフトやインターネット・サイトとの通信を検知し,しゃ断するセキュリティ・アプライアンス製品。同製品の導入によって,情報漏えい対策や,業務に関係のないアプリケーションの利用を抑制することができる。

 ネットエージェントによると,P2Pソフトへの対策に加え,「最近は社内からの動画サイトの閲覧を止めたいという要望が多い」という。5月にはYouTube,8月にはDivX,9月にはGoogleビデオ,10月にはバンダイチャンネル,BIGLOBEストリーム,Yahoo! Japanのストリーミングの検知・しゃ断に対応した(写真2)。One Point Wallは月2回の頻度でパターン・ファイルを更新している。

 また,「メーカーなど開発系の会社からは『従業員の情報収集のために2ちゃんねるの閲覧は許可したいが,情報漏えい対策のため書き込みは禁止したい』という要望もある」(ネットエージェントの説明員)。One Point Wallを使えば,2ちゃんねるの閲覧だけを認め,書き込みを禁止できる。

 「Wikipedia」に対しても同様だ。8月に楽天証券の社員が同社社内からWikipediaにアクセスし,楽天証券に不利な情報を削除していたことが発覚,同社が謝罪する事件があった。これを受け,ネットエージェントは9月に,Wikipediaを閲覧はできるが,編集はできないようにOne Point Wallのパターン・ファイルを更新している。

 One Point Wallは「今後はスパイウエアへも対応してゆきたい」(ネットエージェントの説明員)とする。最近のスパイウエアの中には容易に削除できないものが登場している。そこで万が一,スパイウエアが社内のパソコンにインストールされてしまっても,One Point Wallがその通信を検知し,しゃ断するという。