マカフィーは10月18日,日本マクドナルドが賞品として配布したMP3プレーヤおよび米Apple ComputerのiPodに含まれる恐れのあるウイルスを駆除する無償ツールを公開した。

 日本マクドナルドは10月13日,同社がキャンペーン当選者に送付したMP3プレーヤには,「WORM_QQPASS(マカフィーでは W32/QQPass.worm)」というウイルスが含まれる恐れがあることを明らかにし,回収を開始した(関連記事:賞品のMP3プレーヤにウイルス)。MP3プレーヤをWindowsパソコンに接続すると,そのパソコンに同ウイルスが感染する恐れがある。感染すると,パソコンに保存されているパスワード情報などを盗まれる可能性がある。

 Apple Computerは現地時間10月17日,同社が出荷したiPodの一部に,「RavMonE(マカフィーでは W32/RJump.worm)」ウイルスが含まれていることを発表(関連記事:ビデオ対応iPodの一部がWindowsウイルスに感染)。このウイルスも,接続されたWindowsマシンに感染を広げる。感染したウイルスは,攻撃者がそのマシンにアクセスできるように「バックドア」を開く。また,そのマシンに接続した別のUSB機器などにも感染を広げる。

 マカフィーが今回公開したのは,これらW32/QQPass.wormとW32/RJump.wormを駆除する専用ツール。W32/QQPass.wormとW32/RJump.wormにはさまざまな亜種(変種)が存在するが,駆除対象になるのは,賞品のMP3プレーヤおよびiPodに感染している可能性がある亜種だけであるという。

 なお,マカフィーのウイルス対策製品ではこれらに対応済みなので,同社製品のユーザーは今回のツールを利用する必要はないという。同社製品に限らず,多くの他社製品/サービスでも,これらのウイルスに対応している(対応状況については,各ベンダーのWebサイトなどを参照してほしい)。また,W32/QQPass.wormについては,トレンドマイクロが既に無償の専用駆除ツールを提供している。

プレスリリース
専用駆除ツール(ZIP形式)
W32/QQPass.wormの情報
W32/RJump.wormの情報