写真 ASPが正式出荷する,Asterisk搭載アプライアンス「AT-2000」
写真 ASPが正式出荷する,Asterisk搭載アプライアンス「AT-2000」
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 Web業務システムやPOS(point of sales)システムの開発,IP電話機の販売などを手がけるASP(本社横浜市)は10月18日,オープンソースのIP-PBXソフトであるAsteriskを搭載したアプライアンス「AT-2000」を10月20日に正式出荷すると発表した(写真)。価格は12万円で,同社のWebサイトで購入できる。初年度は1000台の販売を目指す。AT-2000は既に出荷していたが,大量出荷の体制が整ったため今回が正式出荷となる。

 AT-2000は幅20cm,奥行き20.8cm,高さ5.3cm,重さ3.1kg。ハード・ディスクを持たずOSやソフトウエアはCF(コンパクト・フラッシュ)カードに蓄積される。もとは飲食店の厨房用サーバーで使われていたハードを採用し,防塵,防滴,防油に優れる。電源ユニットは外部ACにしたため,本体の発熱が少なく排熱用のファンを持たない。

 同機には50台までのIP電話機を収容できる。東西NTTの「ひかり電話」が使うSIPプロトコルに対応させたことも特徴だという。ただし終端装置を介しての接続であり,直に東西NTTのSIPサーバーにレジスト(登録)できることを意味するわけではない。AT-2000で050番号を使うIP電話事業者の網につなげるためのゲートウエイ・サービスも,ユーザーのニーズを見て開始する意向だとした。

 ASPは同日,携帯電話用の地図情報アプリケーションやそのオーサリング・ソフトの開発を手がけるMapMotionとの業務提携も発表。ASPが提供中の携帯電話向けCMS(コンテンツ管理システム)の新機能「SYSMO MAPPING」を提供する。新機能を使うと,サイト管理者が地図情報を作成し,それを携帯電話に配信できる。

 携帯電話ではMapMotionが開発したアプリケーションを使い,地図情報とその地域の情報をダウンロードし,表示できる。同アプリケーションは「地図のスクロールや拡大・縮小表示の速さが特徴」(MapMotion)という。利用企業にはオーサリング・ツールと携帯用アプリケーションを販売(1キャリア対応で525万円)。各機種向けのコンテンツ変換などを実施するサーバーを,月額21万円からの運用費を徴収するサービスとして提供する。