東京工科大が開発中の「工科大ケータイ」。Linuxを搭載している
東京工科大が開発中の「工科大ケータイ」。Linuxを搭載している
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工科大ケータイとLinuxパソコンの連携。Linuxパソコンからリモート・コマンドで「Hellow World!」を表示させた
工科大ケータイとLinuxパソコンの連携。Linuxパソコンからリモート・コマンドで「Hellow World!」を表示させた
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 東京工科大学が東京ビッグサイトで行われているWPC EXPO 2006で,Linuxを搭載した携帯端末「工科大ケータイ」を展示,パソコンとの連携などをデモしている。

 工科大ケータイは,コンピュータサイエンス学部の田胡研究室が中心となって開発しているIP電話端末だ。ネットツーコムが販売中の無線IP電話端末「WiPCom1000」にLinuxを搭載したもの。2006年春からプロジェクトを本格的に開始,現在開発を進めている(関連記事)。

 今のところ,工科大ケータイには約30種類のプログラムが移植されている。 展示ではLinuxを搭載したパソコンと工科大ケータイをUSBケーブルで接続して連携動作などをデモした。工科大ケータイではLinux上でデスクトップ環境KDEが動作しているが,ケータイ上でのマウスカーソルの動きをパソコン上に送り表示させたり,パソコンからリモート・コマンドを送り「Hello World!」というメッセージをケータイ上に表示させたりする実演を行った。

 ただし,まだデバイス・ドライバが開発中のためIP電話としての機能はまだ完成していない。開発はすべてソースコードを公開したオープンソース・プロジェクトとして行われている。「コンパクトフラッシュのカードスロットとUSBコネクタを搭載しているため,カメラや赤外通信,バーコードリーダーなど,アイデア次第で様々な用途に利用できる。ぜひ多くの人に開発に参加してほしいと呼びかけている」(工科大)。

 工科大ケータイは,東京工科大近くの書店「片柳学園ブックセンター」で販売しており,誰でも購入できる。

◎関連資料
工科大ケータイ公式ホームページ