管理用ソフトでクライアントの権限を設定
管理用ソフトでクライアントの権限を設定
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 ユーグリッドは、アプリケーションはクライアントPCにインストールしておき、データのみをファイル・サーバーを使う方式のシンクライアント・システム「Eugrid Secure Client」を「Security Solution 2006」に展示。

 たとえば、クライアント上で「マイ ドキュメント」を開いて文書を保存した場合、実際にはサーバー上に保存されるようにできる。既存のクライアントPCやアプリケーションをそのまま使えるため、導入が容易である。また、ネットワークのトラフィックも抑えられる。

 シンクライアントは、クライアント側にはデータはもちろん、アプリケーションも保存しないシステムが一般的である。アプリケーションをサーバー側で実行して画面データだけをクライアント側に転送、表示したり、アプリケーションとデータをダウンロードしてクライアント上で実行したりする仕組みである。これらの方式では、アプリケーションがそのままでは動作しない場合があったり、専用のクライアント・マシンを必要としたりした。Eugrid Secure Clientはこれらの課題を解決するという。

 システムは、管理用ソフトとクライアント用ソフトで構成する。クライアントにインストールしてあるアプリケーションを、クライアント用ソフトを組み込むことで制御する。管理用ソフトを使い、各クライアントに認める操作を設定する。

 アプリケーションごとに起動の可否、デスクトップやコントロールパネルを表示するかどうか、フロッピー・ドライブを使用可能にするかなどを設定できる。このソフトウエアだけで利用可能であるが、実際にはActiveDirectoryと連携させて運用する。ディレクトリ上のユーザー情報をもとに、権限などを設定しないと煩雑になるからだ。

 動作環境は、クライアントがWindows 2000 SP4以降、Windows XP SP2以降、サーバーはWindows 2000 Server/2003 Server。価格はオープンであるが、参考価格として1ライセンスあたり、サーバーが32万円、クライアントが1万6000円。