ウルシステムズは10月18日、同社の流通業向けXML-EDIソフト「UMLaut/J-XML」を、サーバー機やデータベースソフト、通信制御ソフトなどと組み合わせたオールインワン製品として提供することを発表した。今年12月から販売を開始する。低コストで短期導入が可能なオールインワン製品をラインアップすることでユーザーの選択肢を広げ、UMLaut/J-XMLの拡販を加速する狙いだ。

 ウルシステムズが2005年9月に発売したUMLaut/J-XMLは、EDI(電子データ交換)の通信手順として現在主流のJCA手順に代えて、XML(拡張マークアップ言語)データ交換を採用することでインターネットを活用した取引を可能にするソフト。受発注業務に加えて、受領、請求、支払など、広範囲な業務プロセスに対応している。日本チェーンストア協会と日本スーパーマーケット協会が標準化を検討している「次世代EDI」にも対応する計画で、総合スーパーや食品スーパーなどの小売業ユーザーを中心に売り込む。

 今回発売するのは、「UMLaut/J-XMLワンボックスタイプ」と「UMLaut/J-XMLラックマウントタイプ」の2種類。価格は、ワンボックスタイプが850万円から。複数のサーバーでシステムを構成できるラックマウントタイプは個別見積もり。ワンボックスタイプは、2CPUのサーバーに、メモリー4Gバイト、ハードディスク500Gバイトを搭載し、OSやデータベースソフト、ebXMLの通信ソフトが含まれる。

 オールインワン型として提供することで、導入やチューニングのコストや手間を大きく削減できる。ウルシステムズによると「競合するEDIシステムを、ハードやソフトを別々に調達して導入する場合に比べ、価格では3分の1から4分の1、導入期間は約3分の1になる」という。OSや通信ソフト、データベースをOEM(相手先ブランドによる生産)の形態で組み込んだことで、低価格を実現した。

 ウルシステムズは今後3年間で、オールワン製品を100社以上に販売することを目指す。