フラッシュ・メモリーを搭載したB5ノート・パソコン「FMV-B8230」と内蔵するフラッシュ・メモリー・モジュール
フラッシュ・メモリーを搭載したB5ノート・パソコン「FMV-B8230」と内蔵するフラッシュ・メモリー・モジュール
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 富士通は10月13日、企業向けノート・パソコン「FMV-LIFEBOOK」のラインアップを一新した。目玉は、記憶装置としてハードディスク(HDD)の代わりにフラッシュ・メモリーを搭載したモデルと、自動暗号化機能付きHDDを搭載したモデルを投入したことである。フラッシュ・メモリー搭載ノートは、国内ではソニーに次いで2番目になる。

 フラッシュ・メモリーを搭載できるのは、B5サイズのモバイル・ノート「FMV-B8230」と、薄型モバイル・ノートの「FMV-Q8230」。FMV-B8230の場合、HDDをフラッシュ・メモリーに換えることでバッテリ駆動時間が最大15分延びる。Windowsの起動時間は約33秒から約19秒に短縮した(Windows XP Home Editionの場合)。重量も、2.5インチHDDに比べ75g軽くなった。データの書き込み速度はHDDとほぼ同じだという。

 搭載するフラッシュ・メモリーの容量は最大32GBだ。富士通は「価格と容量以外で欠点はないと考えている。今後大容量化と低価格化が進むのは確実で、モバイル・ノートを中心に搭載が進む」と見ている。

 自動暗号化機能を内蔵したHDDは、従来のソフトによる暗号化と異なり、専用チップを使ったハードウエアによる暗号化が可能となる。「別途ソフトを用意することなく、導入時点から暗号化機能を利用できる点と、専用チップで処理するためソフトに比べパフォーマンス低下が少ないのが特徴」(富士通)だ。書き込み時に自動的に暗号化し、読み出し時には自動的に復号するため、ユーザーは暗号化作業を意識することはない。今回採用したHDDはシーゲート製。富士通は自社製HDDへの暗号化機能搭載も検討するという。同機能を搭載したモデルは、FMV-B8230で選択できる。

 FMV-B8230で、Core Solo U1400(1.2GHz)と20GBのHDDを搭載したモデルの価格は21万8400円。自動暗号化機能付きHDD搭載モデルは23万4150円、フラッシュ・メモリー16GBを搭載したモデルは30万2400円。10月下旬から順次出荷を開始する。

 FMV-Q8230で、Core Solo U1400(1.2GHz)と20GBのHDDを搭載したモデルの価格は24万5700円。フラッシュ・メモリー16GBを搭載したモデルは32万9700円。11月上旬から順次出荷を開始する。