ソニーは2006年10月12日、携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」の新機種「NW-S700F/S600」シリーズの5機種を発表した。同時にCDやMDの音楽をハードディスク(HDD)に録音し、ウォークマンに転送できるHDDコンポ「ネットジューク」3機種も発表した。発売は10月21日(一部機種は11月18日)。
今回の新機種では“いい音で音楽を楽しむ”という原点回帰を狙って、4つの機能と部品からなる「クリアオーディオテクノロジー」を搭載している。上位機種のNW-S700Fシリーズでは、本体に「ノイズキャンセリング機能」を内蔵する。ヘッドホンに内蔵したマイクで拾った騒音を打ち消す音(逆位相の音)を出力することで周囲の騒音が約1/4に減り、飛行機や地下鉄といった環境でも音量をさほど上げることなく快適に音楽を楽しめるという。一般的なノイズ除去機能付きヘッドホンでは回路や電池部分が邪魔になりがちだが、その部分を本体に内蔵することでユーザーが違和感なく使えるようにした。
ほかの機能はNW-S600シリーズも共通で、ヘッドホンの左右チャンネルの音をしっかり分離する「クリアステレオ」、低音を中心に音のゆがみを減らす「クリアベース」といった機能を搭載した。また13.5mmと大きなドライバーユニットを採用したヘッドホンが付属する。
さらにカラー表示ができる有機ELディスプレイでCDのジャケット写真を映すことが可能になった。またCDやMDプレーヤーと直接接続して、ウォークマン本体でATRAC3PlusやリニアPCM形式で録音する「ダイレクトエンコーディング機能」を搭載している。
価格はオープンだが、実勢価格は容量が4GBの最上位機種NW-S706Fが約2万9000円、2GBのNW-S705Fが約2万3000円、1GBのNW-S703Fが約1万8000円、下位機種のNW-S600シリーズは容量2GBのNW-S605が約2万円、1GBのNW-S603が約1万5000円の見通し。
HDDコンポのネットジュークは、CDやMDからHDDへの録音を高速化したほか、パソコンなしで音楽サービスの「エニーミュージック」から楽曲をダウンロードできる機能や、FMやAMのラジオ番組を「音楽部分」と「トーク部分」に分けて録音する機能、HDDに録音した音楽を「おはようタイム」や「ダンスフロア」など25種類に自動で分類する機能などを採用している。3機種とも価格はオープンで、実勢価格は約6万5000~10万円となる。