ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)市場の育成を図る特定非営利活動法人「ASPインダストリ・コンソーシアム・ジャパン(ASPIC Japan)」は2007年2月、優れたサービスを展開しているASP事業者への表彰制度を開始する。表彰制度の名称は「ASP・ITアウトソーシングアワード」。表彰の対象となるASP事業者にとっては、自社のサービスの優位性をアピールすることにつながり、ユーザー企業にとっては、サービスを選択する際の指標になる。

 同アワードは「ASPサービス総合グランプリ」、「ASPベストベンダー賞(最優秀事業者賞)」、「ベストイノベーション賞」、「ベストテクノロジー賞」、「ASP活用賞」、「委員会特別賞」、「委員長特別賞」の7種類。このうちASP活用賞は、ASP事業者ではなくユーザー企業から選出する。

 審査は3段階で実施する。第1次審査はASPICが、第2次審査以降は選定委員会が受け持つ。選定委員会は、エントリーしたASP事業者と直接関連のない有識者から構成する予定。第1次審査で、候補となる約200のサービスを30程度に絞る。評価の観点は、「国内ライセンス数」、「伸び率」、「SLA(サービス・レベル・アグリーメント)」、「ユニークさ」の4項目。第2次審査では上記4項目に「技術」を加えた5項目で候補を12に絞る。

 最終の第3次審査では、事業者による10分間のプレゼンテーションを実施する。これを加味した上で、第2次審査の5項目に「使いやすさ」、「社会貢献」、「直接コスト効果」、「経営革新・業務改革」、「市場拡張性」の5項目を加えた計10項目で審議。各賞の受賞者を決定する。

 同アワードは総務省のほか、全国ソフトウェア協同組合連合会(JASPA)、日本ソフトウエア産業協会(NSA)といった業界団体、日本情報産業新聞、日刊工業新聞、日経コンピュータなどのマスメディア、NEC、NTTコミュニケーションズ、富士通、リコーなどのITベンダーが協賛している。