マイクロソフトは10月11日,悪質なプログラム(ウイルスなど)を検出して削除する「悪意のあるソフトウエアの削除ツール」の新版を公開した。新版では「Harnig」「Passalert」「Tibs」に対応。ダウンロードセンターや「Microsoft Update」などから利用できる。対応OSはWindows XP/2000/Server 2003。
今回公開されたバージョン1.21では,新たに「Harnig」「Passalert」「Tibs」に対応した(いずれも亜種を含む)。HarnigとPassalertは,いわゆる「ダウンローダ」と呼ばれる悪質なプログラム。実行すると,別のウイルスやスパイウエアなどを勝手にダウンロードしてインストールする。同時に,稼働中のセキュリティ・ソフト(ファイアウオールやウイルス対策ソフトなど)を停止あるいは削除する。
Tibsもダウンローダの一種であり,他の悪質なプログラムを勝手にダウンロードする。前述のHarnigおよびPassalertをダウンロードすることが多い。加えてTibsは,ユーザーの情報を盗む“機能”を備える。パソコンから取得したユーザーの情報を,攻撃者にメールやHTTPで送信する。また,HarnigやPassalertと同じように,稼働中のセキュリティ・ソフトを無効にしようとする。
同ツールはダウンロードセンターから入手可能。Microsoft Updateからも利用できる。Windows XPおよびWindows Server 2003 SP1については「Windows Update」からも利用可能。
なお,今まで公開されていた同ツールのオンライン版(Web版)は,同社のオンライン・セキュリティ・サービス「Windows Live OneCare PC セーフティ」に統合された。Windows Live OneCare PC セーフティのページにアクセスして,「プロテクト スキャン」を実施すれば,ウイルスやスパイウエアなどを検出および駆除できる。
・悪意のあるソフトウエアの削除ツール (KB890830)
・悪意のあるソフトウエアの削除ツール