KDDIは幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催中の「CEATEC JAPAN 2006」において,モバイルWiMAXの実証実験を公開している。2006年2月に大阪市で実施した実証実験(関連記事)に続いて2度目。
デモでは帯域制御を有効にして4.5Mビット/秒のMPEG-4映像を配信し,それと同時にインターネットからファイルをダウンロードしても映像が途切れない点をアピール。デモ・システムでの最大スループットは8.3Mビット/秒程度だった(写真1)。
前回の実験との違いは,モバイルWiMAX基地局および端末のメーカー。前回は韓国サムスン電子の製品を利用したが,今回は三菱電機製の基地局と端末の試作機を用いた(写真2,写真3)。
また利用する周波数の帯域幅は10MHzから20MHzに倍増。仕様上の通信速度も,下りが最大37.4Mビット/秒,上りが12.1Mビット/秒と2倍弱に向上した。ただし試作機の処理性能の問題で「現時点では約10Mビット/秒にとどまっている」(KDDIの説明員)と言う。前回の仕様上の通信速度は,下りが最大19Mビット/秒,上りが7Mビット/秒だった。
KDDIは機器の実用化に半年から1年かかると見ており,2008年度内にサービスを開始する計画だ。