タムラ製作所は10月4日,NECアクセステクニカに納入しているACアダプタに不具合が発覚したと発表した。このACアダプタはADSLモデムやVoIP(voice over IP)対応ルーターで使われており,NTT東西地域会社の「ひかり電話」やKDDIのADSLサービスでレンタル提供している。タムラ製作所は東西NTTやKDDI,NECアクセステクニカを通じて,該当するACアダプタ58万726個をすべて無償交換する。

 不具合が発覚したACアダプタは,2004年12月から2006年3月の間に製造された4製品の一部。製品名は,「830A-E」,「830A-E-E」,「830A-E-W」,「830A-J」で,ACアダプタの底面にあるロット番号の下4けたが「0453」から「0610」のものが該当する。これらのACアダプタは経年劣化でケースに亀裂が入る可能性があり,ケースがはずれて内部の回路に触れた場合はやけどや感電などの恐れがある。

 NECアクセステクニカによると,不具合のあるACアダプタを利用した通信機器は現時点で把握しているもので以下の二つがある。(1)KDDIのADSLサービス「メタルプラスネットDION ADSL」でレンタル提供しているADSLモデム「Aterm DL180V-C」,(2)東西NTTにOEM提供している「ひかり電話」対応ルーターである。NTT東日本は「RT-200NE」,NTT西日本は「AD-200NE」の名称でレンタル提供している。KDDIは36万6491台,NTT東日本は18万4000台,NTT西日本は約3万台を既に提供している。