スーパーバイザーのシステム支援を進めるサークルKサンクスの店舗
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 サークルKサンクスが加盟店を巡回する店舗指導員(スーパーバイザー)のシステム支援を強化している。9月末に本格稼働したPOS(販売時点情報管理)データの分析システムから、6300店を超える各店舗ごとの経営数値を吸い上げ、約1000人いるスーパーバイザー1人ひとりに個別に用意したポータルサイトに指導先店舗の経営数値を表示する。

 同社は数億円をかけて構築した今回のPOSデータ分析システムの本格稼働に先立ち、6月にスーパーバイザー個々人向けのポータルサイトを立ち上げた。6月にスーパーバイザーが利用する携帯情報端末を刷新したのに合わせて、ウェブブラウザから個別のポータルをいつでも確認できるようにした。スーパーバイザーは移動中でも指導先の店舗でもどこでも、ポータルに表示される7~8店の担当指導先の日販(1日の販売高)や単品ごとの品切れ数、廃棄数といった経営数値を確認できる。

 2006年2月期のサークルKサンクスの平均日販は48万2000円。同社はこれを2009年2月期に50万円まで引き上げる計画を立てており、そのためにはスーパーバイザーのレベルアップが欠かせない。

 今回のシステム開発を指揮した業務統括本部システム本部システム開発部の田代明部長はPOSデータ分析システムが割り出すポータルの情報を通して、「スーパーバイザーにはもっと店舗の経営数値に対する執着心やこだわりを持ってもらいたい。売り場の変化のスピードがまだまだ遅いことが最大手のセブン-イレブンと当社の日販の差につながっている事実を、我々は謙虚に受け止めなければならない」と本音を打ち明ける。