ベクターは2006年9月29日、同社の運営するソフトウエアダウンロード販売サイト「Vector」において、9月27日1時から13時30分の間、ウイルスに感染したファイルが掲載されていたことを明らかにした。感染ファイルを公開していたのは、フリーウエアやシェアウエアを公開している「ベクター・ソフトウェア・ライブラリ」。

 感染ソフトウエアの数は3986タイトル。もっとも、そのうち3179タイトルは、9月27日1時から13時30分の時間帯には1回もダウンロードされていない。実際にダウンロードされたものは807タイトルで、Webページに一覧が掲載されている。ダウンロード回数は合計で7873回に上る。

 ベクターによれば、公開されたウイルスの名称は「W32/HLLP.Philis.av」(McAfee VirusScanでの名称)か、その亜種。同社ではWebページに駆除方法を公開している。

 経緯としては、9月27日に、まずベクター社内のネットワークで今回のウイルスへの感染が発見された。同社は公開サーバーにも感染が広まっている可能性があると判断し、同日13時30分よりダウンロードサービスの公開を停止した。その後、安全性を確認したうえで、同日18時30分より順次サービスを復旧している。