写真 ボーダフォンの秋冬商戦向け端末
写真 ボーダフォンの秋冬商戦向け端末
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 ボーダフォン(10月1日からソフトバンクモバイル)は9月28日,秋冬モデルの13機種を発表した(写真)。孫正義社長は「従来の端末はやぼったい,大きいというイメージあった。今回の機種はこれを改善した」と語った。

 孫社長は冒頭「13.54」という数字を示し,「我々の秋冬モデルでは13機種54色を投入する。ボーダフォンとしては過去最も多い数になる。他社と比べても,最多クラスのラインナップだ。これにより,品揃えが少ないというイメージを払拭させる」と意気込みを語った。

 秋冬モデルの特徴は,(1)薄型モデルを4機種投入,(2)フラッグシップ機に3倍光学ズームの500万画素カメラを搭載,(3)シャープ製の3機種にVGA液晶を搭載,(4)台湾HTC製のHSDPA(high speed downlink packet access)対応のスマートフォンの投入--などが挙げられる。

 薄型端末を充実させたのには,「私自身,日本の第3世代携帯電話は分厚く,格好悪い,持ちたくないと思っていた。だから,ボーダフォンはスマートさを出していきたい」(孫社長)という思いが込められている。孫社長は「“一番薄い”と言える端末を4機種発売する。『薄いケータイはソフトバンク』というイメージを打ち出していきたい」と薄型端末に力を入れる方針を明らかにした。

シャープ製端末は全機種VGA液晶を搭載

 具体的な秋冬モデルは以下の通り。シャープ製が3機種あり,フラッグシップ機の「910SH」は光学3倍ズームの500万画素カメラを搭載し,さらに通常の携帯端末より4倍高精細なVGA液晶も備える。ほかにもVGA液晶を搭載した「810SH」,「811SH」がある。

 目玉の薄型端末は,韓国サムスン電子の2機種,NEC,パナソニックモバイルコミュニケーションズの各1機種の計4機種。サムスン電子製端末は,スライド式で世界最薄の厚さ12.9mmを実現した「705SC」と,折りたたみ型で厚さ12.3mmと国内最薄の「706SC」。パナソニック製は厚さ14.8mmの「705P」,NEC製は厚さ16mmの「705N」である。

 ボーダフォン向け端末で老舗の東芝は3機種を投入。1Gバイトの大容量メモリを搭載して音楽機能を強化した「910T」,中高年層向けにシンプルな機能に絞った「810T」,外装に原色を使い10代からの低年齢をターゲットにした「811T」がある。

 ほかにも,フィンランドのノキア製端末でカールツァイス製のレンズを搭載した「705NK」は,320万画素のカメラ機能を備える。台湾のHTC製端末は,HSDPAに対応したWindows Mobile5.0搭載のスマートフォン「X01HT」である。HSDPA対応端末では,セイコーインスツル製のCompactFlash型端末「C01SI」もある。

 すべて10月上旬から12月中旬にかけて発売される予定だ。なお,シャープ製端末と東芝製端末の計6機種は,パソコン向けWebサイトを閲覧できるフルブラウザ「PCサイトブラウザ」を搭載した。

 孫社長は発表の最後に「隠し玉の端末も2機種用意している。今日は内容は言えないが,その2機種では10色展開を予定している。そのため,最終的な秋冬モデルは15機種64色となる」と明かした。