図1 ユーザーインタフェースが刷新された
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図2 機能強化の背景について説明するエンリケ・セーラム氏
図2 機能強化の背景について説明するエンリケ・セーラム氏
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図3 フィッシング詐欺サイトを遮断した際の画面
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図4 フィッシング詐欺サイトが疑われたサイトにアクセスした際に表示する警告画面
図4 フィッシング詐欺サイトが疑われたサイトにアクセスした際に表示する警告画面
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 シマンテックは2006年9月21日、セキュリティ対策ソフトの新版「ノートン・アンチウイルス2007」および「ノートン・インターネットセキュリティ 2007」を発表した。同日からオンライン販売を、9月30日からパッケージ版の販売を開始する。両製品とも、ユーザーインタフェースを刷新し、保護状態が安全なのかが一目で分かるようになった(図1)。

 ノートン・アンチウイルス 2007では、パソコンをフルスキャンする際に他のアプリケーションの動作が遅くなってしまうのを防ぐため、バックグラウンドで動作する機能を強化したという。また、ウイルスよりも見つけるのが困難な、攻撃者が悪用するソフトウエア「ルートキット」を検出する機能を加えた。

 ノートン・インターネットセキュリティ 2007は、ノートン・アンチウイルス 2007の機能に加え、攻撃を遮断するファイアウオール機能を備えるノートン アンチウイルスの上位版である。新版での大きな強化点は、オンライン取引を安全にする機能を備えたこと。「インターネットで個人情報をやり取りする不安から、オンラインバンキングの利用をやめたユーザーなどが増えてしまっている。インターネットの信頼を取り戻す」(図2、米シマンテック コンシューマ製品およびソリューション グループプレジデントのエンリケ・セーラム氏)。オンライン取引を安全にする機能は、2006年10月に発売予定の「ノートン・コンフィデンシャル」が備える機能と同じである。

 オンライン取引を安全にする機能では、サイトが安全かどうかをチェックする機能を2つ備える。一つは、アクセスしたサイトのURLなどをチェックし、正規のサイトかどうかを判別する機能。もう一つは、フィッシング詐欺サイトを検出する機能である。フィッシング詐欺サイトを検出する機能は、既知のフィッシング詐欺サイトにアクセスすると、そのWebサイトを表示しない(図3)。さらに、未知のフィッシング詐欺サイトにアクセスした場合も、IDやパスワードなどの送信先のURLがサイトのURLと異なるなど、過去のフィッシング詐欺サイトのさまざまな特徴を基に疑わしいサイトかどうかをチェック。疑わしいと判別した場合にはInternet Explorerの画面をグレーアウトした上で、ユーザーに警告を発する(図4)。

 また、ユーザーがIDやパスワードを送信したり、クレジットカード情報を送信したりする決済ページにアクセスしている際に、ユーザーのキー入力を取得するキーロガーや、画面のキャプチャーを取得するプログラムなど、怪しいプログラムが動作した場合にその動作を遮断する。こうすることで、IDやパスワードなどの個人情報が盗まれてしまうのを防ぐ。また、Webサイトの認証情報を一元管理する機能を備えている。認証ページでIDやパスワードを自動的に入力したり、それらの情報を暗号化したりしてパソコンに格納できる。

 価格は、ノートン・アンチウイルス 2007が4935円(シマンテックストアでの税込み価格。パッケージ版は税込みで6195円)。ノートン・インターネットセキュリティ 2007が6300円(シマンテックストアでの税込み価格。パッケージ版は税込みで8190円)。