閣議後の記者会見で「新競争促進プログラム2010」を発表する竹中平蔵総務大臣
閣議後の記者会見で「新競争促進プログラム2010」を発表する竹中平蔵総務大臣
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 竹中平蔵総務大臣は9月19日,通信分野の新たな公正競争ルールを整備する「新競争促進プログラム2010」を公表した。竹中大臣は,「このプログラムを総務省として着実に実施し,通信分野の公正競争の環境整備や,いっそうの競争促進を通じて,世界最先端のICT国家の地位を固めたい」と抱負を述べた(写真)。

 新競争促進プログラムは,9月15日に公表された「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」の報告書を受けて策定されたもの。(1)設備競争の促進,(2)指定電気通信設備制度(ドミナント規制)の見直し,(3)NTT東西地域会社の接続料の算定方式の見直し,(4)移動通信市場における競争促進,(5)料金政策の見直し,(6)ユニバーサルサービス制度の見直し,(7)ネットワークの中立性の在り方に関する検討,(8)紛争処理機能の強化,(9)市場退出ルールの見直し,などの項目で構成。それぞれの施策の実施時期がロードマップ化されている。

 具体的には,東西NTTとその子会社なども含めた競争ルールの整備,東西NTTの次世代ネットワーク(NGN)に関する接続ルールの整備,光ファイバの接続料の算定方式の見直し,などが盛り込まれた。

 総務省はプログラムの進捗状況を毎年7月をメドにまとめ,情報通信審議会に報告する予定。市場環境の変化が激しい場合は必要に応じ,プログラムの見直しも実施する。