BRC-14VG-BT
BRC-14VG-BT
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 プラネックスコミュニケーションズは,NAS機能を持つブロードバンド・ルーターに,「BitTorrent」プロトコルを追加,P2Pファイル共有を可能にした製品を開発した。2006年10月中旬に出荷する。Amazon.co.jpでの販売価格は,無線LANのアクセス・ポイント機能を持つ「BRC-W14VG-BT」が2万1800円,無線LAN機能を備えない「BRC-14VG-BT」が1万8800円。

 同製品は,同社が出荷している既存製品,BRC-W14VG/BRC-14Vのファームウエアを拡張し,P2PプロトコルのBitTorrentを実装した機種である。ハードウエア仕様上の特徴は,本体にUSB2.0のコネクタを2基備える点。USB経由でストレージを接続することで,CIFSによるNAS(ファイル・サーバー)としてネットワークに公開できる。その他の特徴は,NAS機能,プリント・サーバー機能,IPsecによるVPN機能,回線をバックアップするVRRP機能,など。

 今回,新機種ではファームウエアを拡張し,NAS機能によるファイル共有領域に対し,インターネットからファイルを自動的にダウンロードして格納する機能を追加した。ファイルのダウンロードに用いるBitTorrentは,ファイルを細かく分割し,分割した欠片をP2Pネットワーク内部で共有することで高速なダウンロードを可能にする。OSの新版が配布される場合といった,ダウンロード容量が大規模で,かつダウンロード人数が多い場合に効果が出る。

 USBコネクタ経由で接続したストレージをNASとして公開可能なブロードバンド・ルーターは「他社にはない」(プラネックスコミュニケーションズ)という。独立したNASを別途用意する場合に比べ,ブロードバンド・ルーターがNASを包含することで,電源ケーブルを減らせられるなどのメリットがあるほか,今回のBitTorrentプロトコルの実装といったNASの応用例が広がる。