CATV最大手のジュピターテレコム(J:COM)は9月15日,固定電話と移動電話を融合したFMC(fixed mobile convergence)サービスのトライアルを10月から始めると発表した。

 サービスで狙うのは,既存の携帯電話/PHS端末を家庭の固定電話の子機として使って発着信するというもの。具体的には,ユーザー宅に無線LANアクセス・ポイントと一体化した電話アダプタを設置。無線LAN機能付きの携帯電話/PHS端末と電話アダプタを無線LAN経由で接続して通話する。外出時には同じ端末を携帯電話/PHSの電話機として使う。このような形でFMCサービスを実現する。特定の携帯電話/PHS事業者によらないサービスを目指すとしている。

 実験期間は1カ月~1カ月半を予定。実験を通じて技術面,運用面を検証する。その後,「ユーザー・ニーズやサービス提供形態などを検討した上で,早期の商用化につなげたい」(J:COM広報部)と言う。なお,一部報道にあった2007年秋というサービス開始時期については,「ユーザー・ニーズが見えない段階ではサービス開始は議論できない」と否定した。