ミクシィが運営するSNS「mixi」
ミクシィが運営するSNS「mixi」
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 国内最大のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)「mixi」を運営するミクシィ社は9月14日,東京証券取引所マザーズ市場に上場した。注目のインターネット企業の上場は話題十分。取引開始直後から買い注文が殺到し値が付かず,結局,315万円の買い気配のまま終了した。公募価格は155万円だった。

 ミクシィの株式公開に関しては「mixi内でユーザーが行っている著作権侵害行為(ユーザーがプロフィール写真などに他人の著作物を使う行為)が上場の足かせになっている」(あるベンチャー企業経営者)とも言われたが,無事公開を果たした格好だ。

 mixiはCTO(最高技術責任者)のバタラ・ケスマ氏が中心となって開発。サービスは2004年2月に始まった。2005年春ころから人気に火が付き,2006年7月にはユーザー数が500万人を突破していた。月間閲覧数も膨大で,7月時点ではパソコンからのアクセスが月間約61億ページ・ビュー。mixiの主な収益源はこのページ・ビューに支えられたmixi内の広告枠販売である。

 ミクシィ社は同日,最新の業績も発表した。この第1四半期(2006年4月1日~6月30日)は売上高が8億8100万円,純利益が2億6300 万円だった。売上高の内訳は,mixiの事業が63%,ミクシィ社が提供するインターネット求人広告事業「Find Job!」が37%。mixiの事業はバナー広告の販売が好調だった。

 ミクシィ社は“ネットバブル”と呼ばれていた時期に当たる1999年に有限会社イー・マーキュリーとして設立。その後,ネットバブル崩壊を乗り切り,mixiをヒットさせた。同社の有価証券報告書によると,6月30日時点で従業員数は49人,従業員の平均年齢は28.8才。